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2017/03/22

エーススプリンターの矜持

クールダウンを終え、着替えた後も小野寺玲がサングラスを外すことはなかった。

きっと、サングラスを外してしまえば、胸の内に留めておこうとしていた悔しさが、堰を切ったように溢れ出してしまうことが本人にも分かっていたのだろう。



「必要以上に緊張もしていませんでしたし、自信もありました。それだけに、この結果には全然満足できません」

悔しさを噛み殺すように、努めて冷静に小野寺は語った。



そんな小野寺に、増田が言う。

「レース中は先輩・後輩とか関係ないから、もっとこうして欲しいとかこう動いてくれとか言ってくれ」



大久保陣が移籍した今季、エーススプリンターとして覚醒が期待される小野寺。

地元開幕戦での勝利は、その期待に応える絶好の舞台になるはずだった。

そのための脚も自信も、アジア選手権U23個人タイムトライアルでの金メダル獲得で得ていた。


小野寺に足りなかったもの。

それは、年上の選手でも必要とあれば非情に使い捨てる「覚悟」。

同時にそれは、アシストの献身には勝利でしか応えることができない、エーススプリンターの「責任」でもある。




小野寺はレース後、チームを離れてナショナルチームでの活動のためにヨーロッパへ渡った。

ロードレースの本場で、小野寺がエーススプリンターとしての「覚悟」と「責任」を持つきっかけを掴んで帰ってきてくれることを期待したい。

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